大宰府の戒壇院
大宰府の戒壇院は、天平宝字5年(761年)に建立された、天下三戒壇のひとつ西戒壇なのです。
戒壇院とは、これから出家する人たちに対して、僧侶として守るべき戒律を授けるための儀式、正式な僧侶となるための授戒を行う場所だったのです。奈良時代に国家が正式に各宗派僧侶の資格を認める授戒の儀式を行った場所なのです。
それが全国では、奈良東大寺、下野薬師寺、それに観世音寺の戒壇院の3箇所しかなかったんですね。
そしてその一つ、西の戒壇院として有名だったのが、ここ観世音寺の区域内に建立された戒壇院なのです。
当時のままを偲ばせます
大宰府の戒壇院は、大宰府天満宮から徒歩で約20分(車で約5分)の場所にあります。
観世音寺の横に併設されています。
道路に面した参道を進んでゆきます
戒壇院の駐車場
駐車場は、門の前にあります。
ただ、数台しか駐められないので、隣の観世音寺の駐車場に止め荒れると良いでしょう。
門前に進みます。
戒壇院
境内に入ります。
この戒壇院は、江戸時代に、黒田藩家臣「蒲田昌勝」や博多の豪商「浦了無」らにより再興され、本堂はじめ現在に伝わる鑑真和上像、本尊脇侍、梵鐘、鐘楼等も新造されたようです。
鐘楼と梵鐘
境内の右にある鐘楼と梵鐘、元禄14年(1701年)
鐘身には、金剛界四佛、四天王、十二神将の各種子、光明真言二十四文字があるそうです。
戒壇院本殿
戒壇院本殿。
正当な戒律、授戒作法を得るために日本に渡った唐僧鑑真和上により、天平宝勝6年(754年)に湯治時に建立されたのが始まり。
ここ西の戒壇院では、天文23年(1554年)まで授戒が行われていたそうです。
ご本尊は毘廬舎那仏、
脇侍として弥勒菩薩と文殊菩薩
鑑真和上の供養塔
右が鑑真和上の供養塔
五輪塔で屋根形に「開山大唐国」と陰刻あり
五重塔
戒壇院の再建に尽くした博多の豪商天王寺屋「浦丁無」の供養塔
鑑真和商の供養塔よりも立派です。
菩提樹
本殿脇には、鑑真和上が唐国から持ち帰ったと言われる菩提樹が植えられています。
菩提樹前から正面を見てみた
こちらは観世音寺側からの入り口。
戒壇のために観世音寺の高僧の方々が出入りされていたんでしょうね。
隣は観世音寺になっていますので、一緒に見て回られるといいでしょう。
西の文化の中心といいますか、ほんと大宰府ってすごいところだったんですね。
皆さんも来てみてくださいね。
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